オプションとはある期間内に、特定の価格で原資産を売り又は買いができる選択権利である。
オプションの買い手は原資産の売買を実行する、しないを選択できる(権利放棄できる)。
売り手は買い手が権利行使した場合に拒否できない。
重要用語
【権利行使価格】
権利行使価格とは原資産を購入または売却する価格であり。
バイナリーオプションの場合には、ペイアウトの発生の有無を判断する基準価です。
【ペイアウト】
バイナリーオプションで権利行使が行われ、売り手が買い手にあらかじめ定めた金銭を支払うことをいい、支払われる額をペイアウト額という。
【プレミアム】
オプション料のこと。
オプションの買い手は権利行使の有無に係らずプレミアムを売り手に支払わなければならない。
コ-ル/プット
【コ-ルオプション】
原資産を買う権利、原資産価格が上がるとプレミアムが高くなる。
【プットオプション】
原資産を売る権利、原資産価格が下がるとプレミアムが高くなる。
ドル/円をペアとする場合、ドルを買って円を売るものは、ドルコールオプションと呼ぶ。
ドル/円をペアとする場合、ドルを売って円を買うものは、ドルプットオプションと呼ぶ。
ドル/円をペアとする場合に、ドルが上昇すると予想した時にはドルコールオプションを買う。
ドル/円をペアとする場合に、ドルが下落すると予想した時には、ドルプットオプションを買う。
判定
バイナリ-コ-ルオプションでは権利行使価格≦判定価格(ドル高)でペイアウトが発生する。
バイナリ-プットオプションでは権利行使価格>判定価格(ドル安)でペイアウトが発生する。
基礎知識
プレミアムとは、オプションの価格のこと
プレミアムは本質的価値と時間的価値を加えたもの
プレミアムはペイアウト金額を上回らない
プレミアムは原資産の価格、原資産の価格変動率、権利行使期限までの時間、金利の影響を受ける。
価格
【本質的価値】
コール・オプションの本質的価値は、現在の原資産価格から権利行使価格を引いた価格。ゼロ以下のマイナスにはならない。
プット・オプションの本質的価値は、逆に権利行使価格から原資産価格を引いた価格。ゼロ以下のマイナスにはならない。
【時間的価値】
将来の価格変動によってオプションの価値が高まるかもしれないという期待感の価格であり、満期日までの時間が長ければ長いほど、時間価値は大きい。
コ-ルオプションは原資産の金利が下がると、オプション価格も下がる。一方プットオプションは、金利が下がると、オプション価格は上がる。
▼ドル/円で市場価格100円の場合のドルコールの本質的価値と時間的価値の例
分類 | 権利行使価格 | プレミアム | 本質的価値 | 時間的価値 | 期間 |
インザマネ- | 90円 | 11円 | 10円 | 1円 | 1日 |
アットザマネ- | 100円 | 5円 | 0円 | 5円 | 1週間 |
アウトオブザマネ- | 110円 | 10円 | 0円 | 10円 | 1ヶ月 |
▼ドル/円で市場価格100円の場合のドルコールの権利行使価格とプレミアムの関係の例
分類 | 状態 | 市場価格 | 権利行使価 | プレミアム |
インザマネ- | 利益が出ている状態 | 100円 | 10円 | 1円 |
アットザマネ- | 損益がゼロの状態 | 100円 | 0円 | 5円 |
アウトオブザマネ- | 損失が出ている状態 | 100円 | 0円 | 10円 |
※アウトオブザマネ-はプレミアムが低いが権利行使できる確率も低い
【インザマネ-】
コ-ルオプションでは原資産の価格が権利行使価格を上回っている状態、プットオプションでは原資産の価格が権利行使価格を下回っている状態
【アットザマネ-】
原資産の価格が権利行使価格と同じ状態
【アウトオブザマネ-】
コ-ルオプションでは原資産の価格が権利行使価格を下回っている状態、プットオプションでは原資産の価格が権利行使価格を上回っている状態
仕組み・その他
【ヨーロピアンタイプ】
権利行使期間の最終日にのみ行使可能、プレミアムはアメリカンタイプより低い
【アメリカンタイプ】
権利行使期間中、いつでも行使可能、プレミアムはヨーロピアンタイプより高い
【バイナリーオプション】
バイナリーオプションのほか、レンジバイナリーオプション、ワンタッチオプション、ノータッチオプションなどの複数の種類がある。
【バイナリーオプション】
あらかじめ定めた一定額のペイアウトを受け取ることのできる権利であり、対象となる原資産を売買する権利ではない。
バイナリーオプションの買い手の収益はペイアウト金額-オプション料となる。損失はオプション料のみである。
バイナリーオプションの売り手の収益はオプション料となる。損失はペイアウト金額-オプション料である。
バイナリ-オプションでプレミアム(オプション料)はペイアウト金額を上回らないので、売り手、買い手とも損失は限定的である。
プレ-ンオプションで買い手の収益は原資産価格と権利行使価格のからオプション料を引いたものである。、原資産価格が無限大であるので、収益も無限大となる。
プレ-ンオプションで買い手の損失はオプション料である。買い手は損失が発生するオプションを権利行使しない選択ができる為、損失は限定的である。
プレ-ンオプションで売り手の収益はオプション料である。買い手が損失が発生するオプションを権利行使しない選択ができる為、売り手の収益は限定的である。
プレ-ンオプションで売り手の損益は原資産価格と権利行使価格のからオプション料を引いたものである。、原資産価格が無限大であるので、損失も無限大となる。
権利行使価格が100.00円のドルコ-ルオプションをオプション料1ドル0.02円で10,000米ドル買った場合、オプション料は10,000×0.02=200円となる。価格が100.02になれば10,000×(100.02-100.00)=200円の利益となるが、オプション料を200円払っている為損益は0円となる。100.00+0.02=100.02が損益分岐点となる。
保有しているドルの外貨預金をオプションでヘッジする場合には、ドルプットオプションを買う。
ドルの外貨預金をする予定があり、それまでの期間のドルの値上がりをオプションでヘッジする場合には、ドルコールオプションを買う。
バイナリーオプションでは保有資産を100%ヘッジすることはできない。
ブラック・ショールズ・モデルはオプション価格を計算するモデルとして広く利用されている。
仕組み・その他
取引期間(満期)は2時間以上であり、原則として取引期間中は自由に取引することができ、判定時間前に決済ができる。
業者が顧客の一定期間の取引額や損失額などが基準を超えた場合には、顧客との取引を中断あるいは中止する場合がある。
一定の条件で権利行使価格を追加することができる。
ただし、それまでの権利行使価格は引き続き取引を行う。
業者は判定価格について、ミスや作為的な操作が行われていないか自ら点検するほか、第三者の提供するレートデータを用いる場合でも、データに誤りがないか点検する必要がある。
通貨関連バイナリーオプションを売った場合には、ロスカット規制の対象となり、ロスカットされることがある。また、追加証拠金が発生することもあります。
ペイアウトを受け取る確率が50%、投資額に対するペイアウトの倍率が2倍の場合に期待収益率は1倍となり、予測回収額=投資額となる。
金融商品取引業者等が破たんすると、オプションの条件がインザマネーになっていたとしても権利行使が行えない可能性がある。
バイナリーオプションは損失額に上限があるため、リスクが低い商品とは言えない。
オプションの価値は、ボラティリティ(変動率)が上昇すれば、コールオプションもプットオプションも共に上昇する
