オプション取引とは
オプション取引の起源
オプション取引の起源を知ることで、より理解が深まります。
古代ギリシャの時代、哲学者ターレスという人が、ある年、天文学の知識をもって翌年のオリーブの収穫を予想したところ、豊作となることを予見しました。そこで、オリーブ搾り機の持ち主から前もって搾り機を借りる権利を安く買っておきました。その翌年、予想どおりオリーブは豊作となり、収穫期のオリーブ搾り機の需要は拡大し、自分が借り入れた値段より高い値段で貸し出すことで大きな利益を得ることができた、というものです。
オプション取引とは
1. 特定の商品(原資産)を、
2. あらかじめ定められた期日(満期日)または期間内に、
3. あらかじめ定められた価格(権利行使価格もしくは単に行使価格)で売買する「権利」を取引することです。
買う権利のことをコール・オプション、売る権利をプット・オプションといい、これらの権利の価値をプレミアムといい、権利の買い手は、売り手にプレミアムを支払い、権利の売り手からプレミアムを受け取ります。
コール・オプションとプット・オプション
オプション取引には、買う権利の取引であるコール・オプションと売る権利の取引であるプット・オプションがあります。それぞれの権利を売り買いすることができ、その内容は以下のとおりです。
コール・オプション(買う権利) | プット・オプション(売る権利) | |
買い(買い手) | コールの買い=買う権利を保有 (行使か放棄を選択) プレミアムの支払い 損失限定(プレミアムのみ) ![]() |
プットの買い=売る権利を保有
(行使か放棄を選択) プレミアムの支払い 損失限定(プレミアムのみ) ![]() |
売り (売り手) | コールの売り=買う権利を付与
(売る義務を負う) プレミアムの受取り 損失上限なし ![]() |
プットの売り=売る権利を付与
(買う義務を負う) プレミアムの受取り 損失上限なし ![]() |
原資産価格と権利行使価格の関係
例えば、ドル/円が1ドル100円のときに1ドルを95円で買える権利と105円で買える権利ならどちらのオプション料金(プレミアム)が安いでしょうか?
95円で買える権利のプレミアムの方が高くなります。
95円で買える権利は、すでに市場より5円安く買えることになりますので、必然的に価値は5円以上になります。105円で買える権利は、すでに市場より5円高く買うことになり、価値はほとんどないということになります。このように、オプションのプレミアムは基本的に原資産価格(この場合は通貨)と権利行使価格の関係により左右され、その水準により以下のように呼ばれます。
• イン・ザ・マネー(In The Money):現時点で利益が出ている状態
(コール:権利行使価格<原資産価格、プット:権利行使価格>原資産価格)
• アウト・オブ・ザ・マネー(Out of The Money):利益にならない状態
(コール:権利行使価格>原資産価格、プット:権利行使価格<原資産価格)
• アット・ザ・マネー(At The Money):損益が発生しない状態、もしくは現在の原資産価格水準と一番近い
権利行使価格(権利行使価格=原資産価格)
本質的価値と時間的価値
実際のプレミアムは、本質的価値と時間的価値という二つの価値で構成されています。
本質的価値とはオプションがその時点で実際に持っている価値のことで、原資産価値-権利行使価格です。
例えば、ドル/円が100円のときに権利行使価格95円のコール・オプション(買う権利)なら、5円が本質的価値となります。その時点のプレミアムが6円だとすると、1円の差の部分が時間的価値を意味します。
時間的価値とはプレミアムから本質的価値を差し引いたもので、簡単に言うと価格変動に対する期待値です。満期日までの残存期間が長ければ長いほど時間的価値は高くなる傾向にあり、満期日が近づくにつれ、時間的価値は減少します。また、ボラティリティが高いほど時間的価値は高くなる傾向にあります。
ボラティリティとは、原資産の価格の変動率のことで、年率(%)で表示され、以下のようなものがあります。
・ヒストリカル・ボラティリティ
過去の原資産の変化をもとに統計的に算出されたもの
・インプライド・ボラティリティ
現在のプレミアムから将来の変動率を予測したもの(実際の取引ではインプライド・ボラティリティによって算出されます。)
コール・オプションの権利行使価格の場合 | 残存日数と時間的価値の関係 |
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