※2 単位:100Lot(100,000通貨)あたり。スワップポイントは政策金利や為替変動等によって日々変動します。また、プラス(受け取り)からマイナス(支払い)に転じる場合もあります。

南アフリカランド/円の証拠金

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南アフリカは、かつて白人優遇の人種差別政策(アパルトヘイト政策)を施行していたことで、国際社会から非難され孤立していましたが、1991 年にアパルトヘイト関連法案を廃止し、1994 年に全人種参加による議会選挙を実施し、初の黒人政権(マンデラ大統領)が発足してから成長がスタート致しました。

南アフリカ共和国(以下、南アフリカ)は、BRICSの一角を占め、アフリカで唯一G20会合に参加している有力な新興国です。アフリカ経済の中で突出した経済力を持っており、北アフリカのエジプトやアルジェリアなどを除いたサハラ砂漠以南の国々(サブサハラ・アフリカ地域))のGDP合計の3割弱を一国で占めている程です。世界の中でも今後の成長が見込める地域でありラスト・フロンティアと言われるサブサハラ・アフリカ地域は、総人口が2030年代には中国やインドを抜くと見られ、長期的に見て、非常に有望な市場です。南アフリカは、サブサハラ・アフリカ地域へビジネス展開するための入口であり、今後、その戦略的重要性に対する注目度が高まっていくものと予想されます。

南アフリカは資源国であり、代表的な金の産出量は世界の四分の一、その他鉱物資源もレアメタルを中心に豊富です。この鉱物資源の輸出が主な収入源となるため、輸出先は中国・ドイツ・米国・日本など先進国となっておりこれら先進国国内需要によって南アフリカの輸出量はかなり左右されることとなります。

南アフリカの最大の輸出品はプラチナですが、2012年以降、鉱山ストライキやプラチナ価格下落などの影響で、輸出額が減少し不振が続いています。南アフリカの最大の貿易相手国は中国ですが、中国向けの最大輸出品目である鉄鉱石の国際価格急落を受け、対中輸出は2014年以降大きく減少しており総輸出額も低迷を続けています。
このため最近の南アフリカの経済成長率は、低空飛行が続いていますがブラジルやロシアなど、マイナス成長に陥っている国々と比べれば、南アフリカ経済は底堅いと言えます。

【南アフリカ経済】

南アフリカ経済は、黒人のマンデラ政権が発足したことを受け、新生南アフリカ発足の意識にも支えられて、1996 年頃には、内需を中心に好調な動きを見せていました。しかし1998 年には、アジア通貨危機・ロシア通貨危機のショックによる影響を受けて鈍化を余儀なくされました。

その後、2004 年から2007 年にかけては、4年連続で、5%前後の高い経済成長を遂げました。この景気拡大の主な牽引役は、需要項目の中では、個人消費でした。これは、資源価格上昇を背景として、雇用・所得環境が改善し、またランド高が進み、さらに、株価も上昇して資産効果がもたらされる、といった要因に後押しされたものでした。 また、2003 年から2006 年まで続いた金利低下と民間銀行による低所得層向け融資拡大といった金融面の要因も、個人消費拡大を支えました。

リーマンショックが発生した2008 年には、個人消費の大幅な鈍化で経済成長率は減速し、2009 年には、個人消費、投資、輸出が全てマイナスとなり、経済成長率はマイナスに転落しました。

その後、景気は、個人消費主導で回復し、経済成長率は、2010 年は3.2%、2011 年は3.6%と、リーマンショック直前の勢いには及ばないものの、堅調な動きを示しています。ところが、2012 年以降、景気は再び鈍化傾向に陥り、成長率は、2012 年と2013 年には2%台、2014 年と2015 年は1%台に沈んでしまいました。南アフリカの経済成長率は、2015 年は1.3%にとどまり、2016 年は0.2%にまで鈍化したと見られます。足元の景気減速は、インフレ率の上昇を受けて中銀が利上げを実施したことによる影響が大きいと思われます。

2016 年のインフレ率上昇をもたらした大きな原因は、南アの主食であるトウモロコシが旱魃で不作だったこと。2017 年以降、旱魃の影響が解消することでインフレ圧力は低下し、中銀は利下げに向かうと見られます。こうしたことから、経済成長率は、今後、1~2%台へと緩やかに回復していくと見られています。

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2017年3月30日に、ズマ大統領が内閣改造を行い、市場の高い信認を得ていたゴーダン財務相を解任しました。この政治的混乱による成長見通しの悪化や、財政拡張懸念からランドは急落しました。しかし、南アフリカ準備銀行(SARB)が金融引き締め姿勢を維持したことなどから、ランドは底堅さを取り戻しました。7月上旬には、南アフリカ準備銀行SARBの独立性に対する懸念を強める動きが浮上、さらに汚職疑惑など批判の高まるズマ大統領の不信任決議案が8月8日に否決され、ランドは弱含みとなりました。足元にかけては、プラチナ価格の持ち直しを背景にランドは底堅さを取り戻しています。

8月28日15時現在、南アフリカランドは対米ドルで13ランド前後、対円では8.3円台半ばで推移しています。インフレ見通しが改善した一方、成長見通しの悪化を理由にSARBは7月20日に政策金利を0.25%ポイント引き下げ6.75%とすることを決定しました。

今後 年内9月もしくは11月に追加利下げが実施され、2017年末の政策金利は6.50%になるという予想が市場で支配的となっています。世界的に見ても高金利を背景とした資金流入はランドを下支えすると見られます。

テクニカルで見ると2014年11月の10.811から引いた上値抵抗線で2017年7月の戻りもしっかり止められており現状はボリンジャーバンドのセンターライン(21週線)に上値を止められています。2016年6月の安値6.306から引いた上昇トレンドチャネルを2017年7月末に割りこんでおり目先は週足の一目均衡表の雲の上限で揉み合いとなっています。しばらくは横ばい・揉み合いが続きそうな展開ですが、8.730、8.970というポイントを越してくれば10.000が見えてくる流れとイメージしています。

与党・アフリカ民族会議(ANC)の全国党大会を12月に控え、ズマ大統領の後継者選びをめぐり政治リスクが高まる可能性と、追加的な格下げリスクには留意が必要です。ANC内部では汚職問題を抱えるズマ大統領に対し早期退陣を求める向きもあるようですが、5月末のANCの会合ではズマ大統領に対する不信任動議は否決されており、ズマ大統領は任期を全うする可能性が高そうです。

最近の政治混乱を受け、格付け会社S&Pやフィッチ(※ともに無登録格付け機関)は4月に南アの信用格付けを-BBBから投資不適格級+BBに引き下げました。ムーディーズ(※無登録格付け機関)は今のところ投資不適格級の1つ上となる「Baa3」の格付けを維持していますが、政治混乱から改革が進展しなければムーディーズも格下げを決定する可能性は十分にあるため、仮にムーディーズも投資不適格級に引き下げれば、大幅な資金流出懸念につながる可能性があります。中長期的には政治リスクとそれに伴う格下げ懸念から下振れするリスクには注意すべきと考えます。


※このレポート(2017年11月17日時点の情報)は情報提供を目的とし、投資の断定的判断を促すものではありません。お取引における最終的な判断は、お客様自身で行うようにしてください。 この情報により生じる一切の損害について、当社は責任を負いません。本レポート中の意見等が今後修正・変更されても、当社はこれを通知する義務を負いません。著作権はヒロセ通商株式会社に帰属し、無断転載を禁じます。

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