※2 このスワップポイントに関して、10,000通貨当たりのスワップポイントを表示しています。平常時は記載の通り固定で提供しますが、相場の急変に伴い予告なく固定での提供を終了する場合があります。

今、円を絡めないクロス取引が熱い!

ドル円がゴールデンウィーク中に105.55まで急激に低下したため、 ドル円のボラティリティは高止まりを続けています。 当局の口先介入や介入警戒感でドル円は反発しましたが、110円台ミドルまで戻る動きで、ボラティリティは高いまま推移しています。

クロス円はドル円と他通貨ドルとの掛け算で計算されるため、ドル円のボラティリティが上昇している影響を受けてクロス円のレンジも拡大する傾向が顕著となっています。 特に株価の戻りがリスクオンに繋がりクロス円の上昇に寄与していると考えられます。
現状、ドル円よりも更にボラティリティが高いクロス円でどんな特徴があるのかご一緒に見て行きたいと思います。

円以外の主要通貨として
■米ドル ■英ポンド ■ユーロ ■豪ドル ■ニュージーランドドル
が考えられますが、ファンダメンタルズのうち、最も判りやすい政策金利にスポットを当ててみましょう。

■米ドル 金利面から方向は強い。
FRB高官の利上げを正当化する発言が相次ぎ、6月ないしは7月に利上げを行うという市場コンセンサスが現在形成されているところ。 年内2~3回、来年は3~4回の利上げが必要となるとの案も複数の地区連銀総裁から出ている。話を難しくしているのが、トランプ候補の台頭。 大統領選挙でトランプ候補が勝つ可能性が50%近くあり、そうなれば金融緩和論者であるトランプ候補は現在のFRB理事たちを全員解雇する可能性もあり、 その前に利上げに着手したい向きもいるのかもしれない。
現状政策金利は0.25%~0.50%

■英ポンド 金利面からは横ばいないしは下落。
「市場が考えているよりも利上げが近い」と発言して市場を驚かせたカーニー総裁だが、いつの間にか「次は利下げ」に切り替わっておりポンドは下落基調に転換。 EUからの離脱の国民投票で離脱賛成が反対を上回るかもしれなかったため激しくポンドは売られたが、現在は離脱反対派が10%以上の差を付けて優勢であり、 まず離脱にはならないことで、ポンドの買い戻し圧力が強い展開となっている。
現状政策金利は0.50%

■ユーロ  金利面からは方向は弱い。
金融緩和打ち止めで新しい金融緩和は導入しないとドラギ総裁が言明したことで、金利は横ばいだが、金利は当分低いままで、 利上げに繋がるような材料は皆無と言ってよい。 ユーロ圏内には、ギリシャ、ポルトガル、スペイン、イタリアなどドイツ・フランスと比べて経済的に足並みが揃わない国があり金利を上げるわけにはいかず、 金融緩和状態を続けることで、ECBは側面からの支援を行っている。金融緩和をニュートラルに戻すのは当分先の話との認識で市場の見方も一致している。
現状政策金利は現在0.00%

■豪ドル  金利面からは方向はやや弱い。
以前は利上げ準備通貨の仲間入りする可能性が高いと考えられていたが、国内の景気が徐々にスローダウンし、豪州中銀は利下げに踏み切った。 更に利下げの可能性が高く、オーストラリア準備銀行(RBA)は早ければ今夏にも利下げを行う可能性が出て来ると思われる。
現状政策金利は1.75%

■ニュージーランドドル 金利面からは方向はやや弱い。
ニュージーランド準備銀行のNZ高けん制発言が続いています。ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は低い為替レートが望ましいと発言し、 口先介入を続けていますが、政策金利は2.25%で据え置きました。  それでも政策金利は2.25%で先進国の中では最も高く金利面では魅力的。
現状政策金利は2.25%

通貨ペア GBPAUD EURAUD GBPJPY GBPUSD EURJPY EURUSD USDJPY AUDUSD
5月 208.2 163.6 188.2 125.0 104.6 72.0 99.7 87.0
4月 205.3 171.6 244.2 134.7 135.6 88.2 127.1 96.1
3月 206.2 178.5 190.5 146.4 125.0 101.3 109.5 96.2
2月 257.5 236.8 259.5 158.7 135.3 113.4 152.5 98.2

※1日の(高値-安値)の加重平均で求めています。
※2016年5月20日まで

FX取引は、異なる2つの国の通貨をペアとして取引しますが、その2つの国の金利差をスワップポイントと言い、金利の低い通貨で金利の高い通貨を買った場合、金利差益を得ることができます。
反対に金利の高い通貨で金利の安い通貨を買った場合、金利差損を支払うことになります。

中国の景気スローダウンの影響から豪州景気もスローダウンしてきている。

今まではインフレ懸念のため、金利を下げられなかったが、今般のインフレ指標低下から利下げに踏み切っており、 今年は夏にもう一回利下げを見込んでおり、更に12月にかけて利下げを見込む展開となるかもしれない。

現在の1.75%という金利が年内に1.50%ないしは1.25%まで下がる可能性がありかつては高金利通貨という位置づけで語られることが多かった豪ドルだが、 アジア時間のボラティリティの高いトレーディング通貨としての位置づけに変わっていくのかもしれない。

 

【豪ドル】

高金利通貨の代表格で、かつては豪州は英国の旧植民地であったため、世界の基軸通貨だった英ポンドの影響で1豪ドル=何米ドルという建値で表記される豪ドル。 今も英連邦に加盟しており、元首はエリザベス二世女王。米ドル、ユーロ、ポンドに次いでFXでは取引の多い通貨である。


【豪ドルの変動要因】

豪州の経済指標、政策金利の変動に直接影響を受け、近年は資源輸出国であるため、世界の景気を引っ張る中国の経済と連動して動くことが多く 国際商品価格にも影響を受ける。(輸出の約30%が中国向け)また、米ドルとの関連で米の経済指標にも影響を受ける。
米国・欧州などの景気が急激に悪化したり、世界の株式市場が急落したような場合や国際紛争の勃発などがあると、投資家はリスク資産を圧縮し、 信用力の高い米債等に資金を移す、いわゆるリスクオフの行動を取ることが一般的です。
そのような場合には米ドルに資金が集中するため豪ドルは売られる傾向が強いです。
インフレ圧力が比較的高く豪州金利は高めで推移することが多かったが、昨今、インフレ指標が落ち着いてきておりオーストラリア準備銀行(RBA)は 利下げに踏み切り、更に年内に1~2回の利下げが見込まれている。

それでも先進国の通貨の中ではNZと並び個人のFXではスワップポイントを受け取ることが出来る数少ない通貨で人気が高い。
豪ドル高に関して豪州準備銀行は豪ドル高牽制発言を繰り返し行うことで口先介入を続けている。更に声明文で今後の金融政策をどのようにしていくのかを 市場に示唆することも多く、相場に対して金融政策決定会合同様、声明文も大きな影響を持っている。市場規模がドルやユーロと比較して小さいため、 豪州準備銀行の影響が非常に大きいので、毎月の金融政策決定理事会(原則毎月 第一火曜日)と実施2週間後の(毎月第3火曜日の) 金融政策決定理事会議事録の公表に注目したい。


【豪ドルの通貨としての魅力】

G7通貨として安定性があり、経済的・政治的な不安要因が少ない。米国の年内利上げは現状は確実視されており同じオセアニアのニュージーランドとともに 利下げ通貨の仲間入りをしたことから、対ドルでは米ドル買い豪ドル売りのトレンドが継続すると考えられる。

世界経済の回復が徐々に鮮明になれば世界的な資源需要の伸び悩みがストップすると考えられる。
資源国として石油・石炭、金・銀、鉄鉱石・ニッケルなど豊富な資源を持つ豪州にとって世界経済、特に貿易相手国として約30%程度を占める中国経済が回復すること、 更に国際商品市況が回復し、国際商品価格が上昇することは、輸出増、受け取り代金増加となるため豪州経済の活性化に繋がり、 豪州経済にとって大きなプラス要因となる。
今後徐々に世界経済が回復していけば、さらに豪州経済にとっても追い風となる。
又数少ない金利を受け取れる通貨であることから、低金利で運用難にあえぐ本邦機関投資家からの投資資金が豪州に向かうことも充分に考えられドル円が底打ちすれば、 豪ドル円も73円~75円で下値を固めるのではないか。


【ポンド豪ドルのファンダメンタルズとテクニカル】

ポンドは利上げ準備通貨という位置づけから明らかに利下げ準備通貨に切り替わり、昨年夏から大きく値を崩した面があった。 更にEUからの離脱に関する国民投票で離脱賛成派が反対派を上回るのではないかというショッキングな予想があり激しくポンドが売りこまれた結果 ポンドドルは直近高値である2015年6月の1.59275から2016年2月末には1.38355まで下落している。

ただし最近の世論調査では離脱反対派が賛成派を大きく引き離し、10%以上の差を付けておりEU離脱ということにはならないとの 判断からポンドの買い戻しが進んでいる。これらの流れで買い戻しの強いポンドと、今後更に年内利下げを見込む豪ドル売りとが相まって、 ポンド豪ドルは2016年4月の安値1.82717から急激な切り返しとなって2.0450レベルまで上昇しており、週足の一目均衡表の雲の中で揉み合いとなっている。

テクニカル的には2.22995から1.82717まで下げた-0.40278の半値戻し2.02856をわずかではあるが突破した水準。
現在はEU離脱がないことを見越して買い戻されており、現実に離脱せずとなっても、ここから大きくは買われる可能性は低いのではないか。 ただし豪ドルの年内利下げが見込まれる以上、ポンド豪ドルのトレンドは緩やかな買いでみるべきだろう。


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